アジャイル好きな私がデビッド・アレン来日GTDワークショップに行ってきました
GTDのプロセスの生みの親で生産性向上コンサルタントのデビッド・アレンさんが来日してワークショップが開催されるということで、先日、参加してきました。
なぜGTD?
10年程前にこちらのサイトを知ったのをきっかけとして、シンプルでわかりやすいGTDが好きになりました。
そんな私も、実はアジャイル開発がやりたくて現所属会社に入社し、隠れ認定スクラムマスターでもあり、アナログのタスクボードでプロジェクトを回したり、デジタルだけでやってみたりと、ツールもやりかたも色々試してきました。
そんな、色んな手法やツールを経験してもやっぱり、個人のタスク管理はGTDが一番スッキリします。
私たちの頭の中に働きかけます
デビッド・アレンが口調はゆっくりで躍動があり存在感がありました!
デビッド・アレンが常々言っていたことは作業効率と脳は非常に関係あることで、今やるべきことある時に心が穏やかな状態であることが大事なんだと。
- 頭の中で考えていることは多岐にわたっています
- 脳は過去・現在を区別して整理して記憶されていません
- 脳は終わりを捉えることは得意ではない
- 研究分野でも50年くらい前には証明されているそう
- GTDは今・明日に何をやることが明確なのかが単純ではない時代にあったツールである
- 仕事・家庭・顧客・子供、どんな人であっても目の前にいる人にどれくらい集中できるかは脳の状態よって大きく異なる
- クリエイティブになるための必要な時間は0である
- お風呂の中、レストランで食事をしている時、ソファの上などよくあること
気になっていることを書き出そう
1.把握・意識する
気になっていることはなんでしょう? ずっと頭の中にある必要がないということを意識しましょう
GTDには気になっていることを書き出すをプロセスがあり、「マインド・スイープ」といいます。 これは、頭の中を見える化するものです。
このマインドスイープをやっている時には、私生活・仕事にかかわず気になっていることを時間制限まで吐き出すことが大事です。 浮かんだ内容で優先順位をつけてはいけません。なぜなら、価値あることはこの時点ではわからないからです。
書き出した内容は、今それをやる時ではないのに強迫観念に責め立てられて脳がやらなきゃと思ってしまっていることも多いはずです。脳に抱え込むと脳が働かなくなります。
アレンの話を聞いていて思ったことは、「あらためてそう思うなぁ」 という同調でした。
- 悪い状態
- 頭のなかに置いたまま
- 良い状態
- 頭の外に出して信頼できる所にだしておく
アンチパタン
保管の仕方も大事です。信頼できるというのはいつでも取り出せ使える状態になっているということです。スマホアプリやサービスなども増えてきていますが、キャプチャするだけだと散らばるだけで、そういう状態で溜めるだけ溜めて放ったらかしにしておくと結局は頭で覚えることになります。
2.見極める
- 行動をおこす必要があるか?
- 起こす必要がない場合
- 3週間後の勉強会など間際にならないと決められないものは「保留」にしましょう
- 自分だけで決められることか?
- 任せる(WatingFor)
- 2分以内にできるものならすぐやる(全網羅した見極めのあと)
- 起こす必要がない場合
- 分かりきっていることは書かなくても良い
- お昼ご飯を食べる(腹減ったら食べるよね)
- 洗濯する(着替えがなくなってくればわかる)
- ただリマインダーは効果的だよ
一つの作業で終わらないものは、終わったと思っていても小さいことがでてくるので、小さいことまでチェックリストを作ってプロジェクト化するがお勧め!
結果を書き留めておくことはコンピュータにはできるが、決断はできないのでそこに脳を使おう!
- 悪い状態
- 尻に火がついてからやるのをやめよう!
- 旅行の為に直前準備するのにかけた48時間の疲れをとりにいくのって多いよね。
3.整理
この辺のやり方は、GTDの手法やワークフローになっているので、こちらのサイトか本を読むのが良いと思います。
私のやりかた
私は、個人と仕事の2つにわけておりデジタルツールで管理・整理しています。
仕事はGoogleAppsを使っているのでGmailと統合させて、ActiveInboxで一元管理。
個人はThingsというアプリ(Mac、iPhone、iPad版あり)を使っています。
Things - task management for Mac & iOS - Cultured Code
4.更新する(随時アップデート)
私はこれが苦手で、ルーチンワークというのが忙しくなってくると、ついおろそかになってきます。こういうところをどうしたらいいのか?というのを最後の質問タイムでアレンに聞いてみました。
現時点のGTDという視点でアレンに幾つか質問できたのは貴重な体験でした。
5. 選択する
ビジートラブルにならず、安心して実行することができる状態を保ち、優先度順に着手していきましょう。
あれっ?これってスプリントに区切ったり、プロダクトバックログの優先順位の本質とそんなに変わらないよね。と思って方もいるのではないでしょうか。私もそう思います。
デビッド・アレンからのアドバイス
- リストを作ることに慣れよう
- 「任せるよ」だけではだめ
- 責任の所在と期待をしっかり伝えよう
- 2分以内に決定できるなら任せるということが非常に効果的になってくる
- 1時間は自分一人で「まとめる」(マインドスイープなど)をする時間を確保することが大事で必要
FAQ
- 望むべき事項と連絡待ちはどうやってWatingForとして使い分けたらいいの?
- うまくGTDを続ける方法は?
- 提案1. 避けていることを先にやる
- 提案2. 好きなことだけをやる
- アレンさんはずっと1と2を行き来している(笑)
記念撮影してもらった
写真ははずかしいのでここでは公開しないのですが、快く撮影に応じてくれて肩組をアレンさんからしてくれました。あと、ミーハーっぷりを出して書籍にサインまでしていただきました!
デビッド・アレンの秘話
- 当日来ていたデビッド・アレンの友人はずっと日本在住で40年来の友人らしい
- その友人の会社のロゴをデビッドに作ってもらったらしく、まだアレンさんが24歳くらいだたらしい
- デビッドの会社は何でも屋さんだよ(笑)って言っていた
- デビッドは・アレンのデジタルツールはロータスノーツを使っていて、返信時だったかな?状態がわかりやすく通知されるので使い続けているそう。
最後に
アジャイル関係の勉強会は日本各地でやっていたり、ムーブメントや盛り上がりの波は何度も来ています。それに比べGTDはというと日本での注目度はいまいちだと感じています。シリコンバレーをはじめ海外では会社・教育現場など様々な所で活用されていたり人気があると聞きます。
GTD好きや日頃の工夫ややりかたなど、情報交換したりワークショップをしたりするコミュニティがあってもいいんじゃないかと思い、個人的にやりたいなーと思っていました。ただ、「GTD」という名称に著作権があり、勝手に利用できないと何かで見たことがあったので、アレンさんに
日本でコミュニティ活動したいと思っているんだけど、GTDという名前を使ってもいいですか?
とお願いしてみたら
もちろん!!あなたのコミュニティ活動でGTDという名を使っても問題ないよ。
というOKをいただき、アレンさんも喜んでくれました。そのうち小さな力ですがGTD活動もしていきたい思います!